この滝を含めた周囲約二万五千平方メートルが自然公園として生まれ変わったのは平成14年4月のこと。遊歩道や東屋、遊具、広い駐車場がつくられ、隣接する西側の境川も整備されました。園内には千本以上のケヤキやカエデ、クヌギなどを植樹し、滝の水路にはミズバショウも植栽され、散策路として木道も整えられました。古くから「癒しの杜(いやしのもり)」として、大勢の人が訪れてきたこの地が、より多くの人が楽しみとやすらぎを感じられる場所として、装いも新たに変わりました。
藤垈の滝の特色は、水温が年間を通して常に12度を保つ霊水で、真夏でも滝壺の中に5分と足を入れておけないくらい冷たいこと。古くには滝の水が薬として用いられたり、頭痛の治療に使われていたようです。また、井伏鱒二は、著書「場面の効果」で「真夏のエアースポット」と評しており、その天然の涼と自然とのふれあいを求めて、今も多くの観光客が訪れています。お墓参りの後、藤垈の滝でゆっくり遊んで帰られる家族もめずらしくありません。都会の喧噪をはなれ、大自然につつまれる時間を、ぜひ一度体験しに来てください。 |
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いやしの森ゾーンにつくられた昆虫たちの隠れ家「バイオスタック」 |
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